相続人の中に未成年がいる場合

旦那様が亡くなってしまって、奥様と幼稚園のお子様と小学生のお子様2人が残されてしまったケースを考えてみましょう。
旦那様名義の不動産がある場合、遺産分割協議はどうすればいい?
小さい子供も遺産分割協議に参加出来る?母親が代わりにすれば大丈夫?
このように未成年者が相続人になった場合、どのように名義変更するかについての質問にお答えします。

Q.不動産の名義変更には、遺産分割協議が必要ということでしたが、相続人がまだ未成年の場合も同じように遺産分割協議が出来ますか。
A.未成年者は、遺産分割協議に参加することが出来ません。
民法上未成年者は、制限行為能力者といって一人で法律行為(今回は、遺産分割協議)をすることが出来ないとされているからです。
ですので、相続人に未成年者がいる場合は、特別代理人を選任して、その特別代理人が未成年者を代理して遺産分割協議を行うことになります。

Q.では、母親の私が子供を代理することは出来ますか。
A.出来ません。
なぜなら、奥様とお子様は、旦那様の遺産をどのように分けるかについて利益が対立する関係(これを「利益相反関係」と言います。)にあるからです。(奥様が旦那様の不動産を取得するとお子様は損をします。逆も然りです。)

Q.では、誰を特別代理人に選べばいいですか。
A.特別代理人の資格は特にありません。
相続人でない方でしたら、親戚の方に頼んで頂くことが出来ます。(例えば、叔母様や叔父様、祖父母の方でも大丈夫です。)

Q.では、親戚の一人にお願いすれば大丈夫ですね。
A.今回は、お子様がお2人とも未成年なので、それぞれのお子様に一人ずつ特別代理人を選ぶ必要があります。
なぜなら、お子様同士も利益が対立する関係にあるからです。

Q.特別代理人を選んだ場合、その後の手続きはどうなりますか。
A.特別代理人の申し立ては、申請書と遺産分割協議案、それと戸籍等の必要書類を添付して家庭裁判所に申し立てをします。
裁判所から特別代理人選任審判書(特別代理人候補者が認められた場合に送付されます。)が送付されたら、遺産分割協議案と同じ内容の遺産分割協議書を添付して、通常通り法務局に名義変更の登記申請を行うことになります。

Q.特別代理人の申し立てが認められないケースもあるのですか。
A.特別代理人は家庭裁判所が選任するものですが、現実には申立書に記載した「特別代理人候補者」がそのまま選ばれるケースがほとんどです。

Q.遺産分割協議案が認められないケースはありますか。
A.遺産分割協議内容が未成年者に不利なものであれば、認められないのが原則です。
つまり、最低でもお子様が遺産の半分を相続するものとしなければならないわけです。
しかし、相続人が親と子で、親がその未成年者である子の親権者であって、子の一切の生活の面倒を見ているようなときには、原則と異なる遺産分割協議書案も認められる場合もあります。
つまり、奥様が旦那様の遺産をすべて相続し、お子様は全く相続しないという内容の遺産分割協議も認められることもあります。

このように、相続人に未成年者がいる場合は、裁判所に特別代理人の申立手続きを踏む必要が出てきます。
当事務所では、特別代理人選任手続きのお手伝いもさせて頂きますので、お気軽にお問い合わせ下さい。

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