行方不明の相続人がいる場合はどうすればいい?

お父さんが亡くなったので、戸籍を取ってみたら認知されてる子供がいたことが分かった。
また、音信不通の兄弟がいる。
ということもあると思います。
こんな場合、相続手続きをするにはどうのようにすればいいのでしょうか。
今回は、連絡が取れない、または取りづらい相続人がいる場合の疑問点についてお答えします。

Q.音信不通者や行方不明者がいる場合、この人たちを除いて遺産分割協議をすることはできますか。
A.出来ません。
なぜなら、遺産分割協議とは、相続人全員の合意で被相続人(亡くなった方)の遺産の分け方を決めることだからです。

Q.それでは、どのような手続きをとればいいですか。
A.まず、連絡先を調べる方法が分からず連絡が取れない場合は、まず行方不明者の住所を特定する必要があります。
行方不明者の戸籍を追っていくと、行方不明者の現在の本籍地にたどりつくことができます。
そして、行方不明者の現在の本籍地にたどりつくことができれば、本籍地の市区町村で発行している戸籍の附票という書類で、行方不明者の現在の住所を確認できます。
行方不明者の現在の住所が特定できたら、手紙を書いたり直接住所地を訪ねたりして可能な限り連絡を取り、遺産分割の交渉を進めます。

Q.上記の方法でも、住所や居所が分からず連絡が取れない場合や、戸籍の附票から現在の住所が判明しない場合(生きているはずだが調べても住所がなく居所がつかめない場合)は、どうすればいいですか。
A.家庭裁判所に不在者財産管理人選任の申立てをします。
家庭裁判所の許可を得て、この不在者財産管理人が行方不明者の代わりに遺産分割協議に参加することで、遺産を分割できます。
ただし、不在者財産管理人が、行方不明の相続人のかわりに遺産分割協議を行うには、 家庭裁判所の許可が必要になります。

Q.不在者財産管理人の選任の申立てとは、どのような手続きですか。
A.申立書に不在者の戸籍謄本、申立人の戸籍謄本、不在者財産管理人の候補者の戸籍謄本と住民票、不在の事実を証明できる資料、利害関係を証明できる資料、財産目録や不動産登記簿などを添付して、不在者の従来の住所地を管轄する家庭裁判所申立てます。
一般的には利害関係のない被相続人の親族を候補者とし、 そのまま選任されるケースが多いです。

Q.音信不通状態が長年続いていて、生きているかどうかも分かりません。この場合は、どうすればいいですか。
A.7年以上、生きているかどうかが分からない場合は、家庭裁判所に失踪宣告を申立て、行方不明者を行方不明になった時から7年後に亡くなったものとみなしてもらうこともできます(普通失踪)。
この場合、行方不明者に子供がいればその子供が相続人となり、今回の遺産分割協議に参加しなければ、遺産を分割できません(代襲相続)。(ただし、被相続人が亡くなった後に行方不明者が亡くなったとみなされた場合には、代襲相続は発生しません。)
このほか船舶事故や震災等に遭い、その後1年以上生きているかどうかがわからない場合、上記と同様に失踪宣告の申し立てができます(危難失踪)。

Q.失踪宣告の申立てとは、どのような手続きですか。
A.申立書に、申立人の戸籍謄本、行方不明者の戸籍謄本、行方不明の事実に関する資料、利害関係に関する資料を添付して、不在者の従来の住所地を管轄する家庭裁判所に申立てます。

このように、音信不通といっても①連絡先が分からず連絡が取れない場合②生きているはずだが、調べても住所が分からない場合③音信不通が長年続いていて生死不明の場合、の3段階に分かれます。
①の場合は、まず戸籍をたどって住所を調べる。
②の場合は、家庭裁判所に不在者財産管理人の選任を申立てる。
③の場合は、家庭裁判所に失踪宣告を申立てる。
という手続きを踏んで、遺産分割協議をすることになります。
当事務所では、不在者財産管理人の選任申立てや、失踪宣告の申立てについてもお手伝いさせて頂きますので、お気軽にご相談下さい。

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