遺留分減殺請求を行う方法と手順②

前回、遺留分減殺請求を行う方法と手順①で、遺贈と贈与がある場合、どのような順番で減殺するのかについて説明しました。
今回は、それを踏まえた上で遺留分減殺請求をする場合の方法はについて説明しようと思います。

Q.それでは、遺留分減殺請求を行う場合、どの方法を検討すればいいですか。
A.まず、裁判を使わず、相手方に直接交渉する方法を検討してください。
 裁判所や弁護士を介さず、自分で行う方法なので、特に大きな費用などがかかることはないのがメリットとしていえます。
 以下がその手順となります。
 1:相続人の確定と財産の調査
まずはどの遺産が相続財産に当たるのか、それ自体について疑問がある場合、遺産分割をするためにもまずは「遺産は何か」「どのくらいあるのか」を調査、確定させる必要があります。

2:遺留分減殺請求の通知と方法
遺留分の減殺請求をするために、遺留分減殺の意思表示を相手方に行う必要があります。「あなたは遺留分を侵害しているので返還を求めます」という意思表示を行えば、遺産をもらいすぎた方は遺産を返す義務が発生し、請求された方はそれに応じないといけません。
遺留分の請求をするという意思表示の方法に関して、原則決まった方法はありませんので、どんな方法でお伝えいただいても構わないのですが、「間違いなくあなたに請求しましたよ」という証拠は残しておきたいので、具体的な方法として「内容証明郵便」を使った請求をするのがおすすめです。

3:相手方との交渉
内容証明郵便を送って、相手が返金に応じる姿勢を見せたらなら、合意書を取り交わしておくのが良いでしょう。もし相手方が相続人の場合、遺産分割協議書の作成をすることもありますが、どんな場合でも,支払いの約束について書面化しておくことが肝心になります。

Q. 万が一相手が遺留分の減殺請求に応じない場合、どうすればいいですか。
A. 万が一相手が遺留分の減殺請求に応じない、内容証明郵便を無視するといった場合には遺留分減殺請求調停を家庭裁判所へ申立てる必要があります。
遺留分の請求は民事事件として扱われるため、調停前置主義がとられます。つまり、最初から審判や裁判を行うことはできませんので、離婚問題と同様に、まずは調停による話し合いから始まることになります。
遺留分減殺請求調停の申立は、遺留分減殺調停は必要書類を揃えて、遺留分を請求する相手方の住所地を管轄する家庭裁判所に、「遺留分減殺による物件返還請求調停」というものを申立てることになります。

Q.もし、調停で話し合いの決着がつかない場合は、どうすればいいですか。
A.被相続人の最後の住所地を管轄する地方裁判所(140万円を超える場合)、または簡易裁判所(140万円以下の場合)に訴状を提出して訴え提起しましょう。

Q.遺留分減殺請求の方法としてどのようなものがあるか分かりました。
では、遺留分減殺請求はいつまでできるのですか。
A. 遺留分減殺請求権は、「遺留分権利者が、相続の開始及び減殺すべき贈与又は遺贈があったことを知った時から1年間」以内に行使しなければ、権利自体が消滅してしまいます。
また、「相続開始から10年間」を経過すると、有無を言わさず消滅してしまう権利でもありますので、遺留分減殺請求を行う場合はこれらの期限に注意しなければなりません。
1年間の消滅時効に関しては、期限内に1度でも遺留分減殺の意思表示を行っていれば問題ありませんが、10年間の期限に関しては起算点が相続開始時に固定されますので、意思表示をしたことで安心して放置せず、きちんと回収まで漕ぎ着けることが大切です。

以上のように、遺留分減殺請求の方法には大きく分けて裁判外による方法と裁判による方法があります。
遺留分減殺請求は相続についての専門的知識が必要ですので、相続につよい司法書士へのご相談をお勧めいたします。

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