破産者マップの問題点と閉鎖について

大阪・司法書士の佳山亮子です。

破産者マップなるウェブサイトを開設している業者が現れたことで、ここ数日話題となっておりました。
「破産者マップ」とはグーグルマップ上に赤いフラグを立て、そのフラグにポインターを合わせると、当該地を住所とする破産者に関する情報(氏名、住所、官報掲載日、裁判所及び事件番号等)を認識することができるようにしたものでした。
公開されてすぐに「とんでもない!」と大炎上となったため、閲覧不能の状態になり、その後「破産者マップ」に対し、政府の個人情報保護委員会が閉鎖を求める行政指導をしていたことが分かりました。
これは、個人情報保護法に照らして問題があると判断したものです。

以前の自己破産って何?のQ&Aで書かせて頂いたとおり、自己破産をすると官報に個人情報が掲載されます。

Q.では、この官報の他にウェブ上に掲載することはどのような問題があるのでしょうか。
A.破産者の名誉権やプライバシー権を侵害する恐れがあると思われます。
確かに、特定の事実が公共性を有する事項である場合、プライバシー権侵害や名誉権侵害にならないこともあります。
しかし、個人破産の情報は、債権者が免責許可の決定(破産にゴーサインがでたこと)に対し不服申立の機会を与える限度で知らせれば足り、それは官報へ掲載することで必定十分かと思います。
官報と異なり一般的に不特定多数の人がアクセス容易なウェブ上で公開され続けるべき性格のものとも思えません。
従って、公共性のある事実とはいえず、ウェブ上に破産者の情報を公開することは破産者の名誉権やプライバシー権を侵害する恐れがあると考えます。

サイトはすでに閉鎖されており、政府の個人情報保護委員会は「指導に応じて削除したと考えている」としています。
自己破産する人の多くは、やむにやまれず自己破産をして,生活再建に尽力されている方ばかりです。そっと見守るのが社会の役目であります。
今後も自己破産をする方が躊躇せず適切な救済措置を受けられる社会であるよう願うばかりです。

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